絵を置いてくの

「描いたはいいけれど、誰にみられるでもなく朽ちていく」そんな絵たちをここに置いていきます。

飢餓と胡蝶

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一日は夜から始まる

暁が不安で仕方がないから

十年後の未来ばかりを想像してしまう

隣に座るかもしれない悪夢が怖いから

そうして過ぎゆく夜の片鱗を看取る

今日をやり過ごしたと安心したいから

一夜限りの切符を毎夜切り続ける

やっとの思いでありつけた今さえ陽射しに消えゆくから

気がつけば微睡みに落ちている

体だけは束の間の安寧を欲しているから

それでも昨夜覗いた夢の事は忘れている

黄昏までやり過ごさなければならないから

一日は夜から始まる