絵を置いてくの

「描いたはいいけれど、誰にみられるでもなく朽ちていく」そんな絵たちをここに置いていきます。

灼度と罪と扉

f:id:ewooitekuno:20211012152132j:plain

 

記憶の蕾を浮かべては、刹那の開花を待つばかり

面影 重なる涙には、兆しは綻び絆される

未練がましい昨日には、忘れるべくして夢をみる

焔を再び燃やすなら、その愛憎も知るといい

修羅に身を置く覚悟とは、良心 捨て去る狂信者

感覚麻痺さえ崇めれば、数ある背骨も溶けていく

くすりを求める対価には、救いの一声あるべきだ

詰め寄る未来の足音は、妖の巣食う黄昏だ

がなる秒針 邪魔ならば、折ってそのまま捨てればいい

己の諦観 疑問なら、真偽を定かにするべきだ

嫌悪の価値観 取り成すは、矛盾に跨がる自己嫌悪

繰り出し続ける響きには、共感している者もいる

幸福比べが憎いなら、凍えた不幸を拾いなさい

些細な矜持を知るならば、つがいの苦心も友人だ

宇宙の無意味を見出せば、見えざるものさえ見えてくる

心にこの身を宿貸せば、錆びた美学が熱を持つ